学生の皆さんへ~生成AIの利用における基本指針と注意点~
2023年7月7日に「生成AIの利用における基本指針と注意点」をお知らせしてから約2年が経過いたしました。この間、生成AI技術は急速に進歩し、ChatGPTをはじめとする様々な生成AIサービスが社会に広く普及し、教育現場でも積極的に活用されるようになりました。
このような状況変化と、本学での実践経験を踏まえ、より具体的で実用的な内容に改訂いたします。
1.生成AIとは
文章、画像、音楽、動画などを自動的に作り出すことができる生成AI(人工知能)技術は、近年急速に進化しています。特に「ChatGPT」のようなサービスが広く普及したことにより、専門的な知識がない人でも、誰もが気軽にその恩恵を受けられるようになりました。
生成AIは、大量のデータを学習し、その情報をもとに「もっともそれらしい内容」を生成する仕組みで動いています。しかし、この仕組みは必ずしも事実を確認して答えを出しているわけではありません。そのため、事実と異なる内容(虚偽)や、偏った情報をもっともらしく出力してしまうことがあります。
生成AIを利用する際には、インターネット検索の結果と同様に、AIが示した情報を鵜呑みにせず、他の信頼できる情報源と照らし合わせて確認する姿勢が非常に大切です。
2.利用における基本指針
学生のみなさんがレポート作成、情報収集、アイデア整理などに生成AIを利用する機会は今後ますます増えると考えられます。
本学での学修の目的は、みなさん自身が考え、理解し、応用できる力を身につけることです。誤った生成AIの活用方法により自ら考えることを放棄してしまえば、学修の本質的な目的を見失うことになります。そのため、生成AIを単に「使える」ということではなく、「適切に使いこなせる」ことが重要です。
本指針は、利用を制限するためのものではなく、学生一人ひとりが主体的に学び続けるための基本的な考え方を示すものです。
3.利用における注意点
授業において生成AIの利用を指示された場合を除き、利用した結果に起因するトラブルの責任は学生個人にあります。すなわち、生成AIをどう利用するかの判断や、その結果に対する責任は皆さん自身が持つことになります。
生成AI利用に関するリスクと対策
| リスクの種類 | 原因 | 対策 |
|---|---|---|
| 情報の漏洩 | 個人情報(氏名、住所、電話番号、学籍番号など)や未公開の研究情報をAIに入力すると、外部に流出する可能性がある。 | 個人情報や未発表の研究情報は入力しない。関係者の同意なしに共有しない。 |
| 虚偽や誤情報の取得 | AIは事実と異なる内容や偏った情報を生成することがある。 | 複数の情報源で確認し、AIの出力を鵜呑みにせず自分で調べる。 |
| 不正利用 (オリジナルと偽る) |
AIの出力を自分の考えと誤認・偽装することで学術不正につながる。 | AI利用時は名称・日時・目的などを明記し、自分の考えと区別する。 |
| 著作権侵害 | AIが既存の著作物に似た表現を生成し、出典を示さず使用すると著作権侵害になる。 | 引用・出典を明記し、著作権のある素材は使用前に確認する。 |
| 学習効果の低下 | AIに頼りすぎることで思考力や理解力が育たない。 | AIは補助的に使い、考える過程を重視する。 |
授業での利用ルール
教員指示の遵守:各担当教員の指示に従う
※不明な場合は必ず教員に確認してください
※ルールを逸脱した利用は学則により懲戒の対象となる可能性があります
4. 具体的な活用例
- 学習支援:複雑な概念の説明要請、学習計画の相談
- アイデア創出:ブレインストーミングの相手、研究テーマの検討
- 文章校正:日本語文章の校正、外国語文章作成の補助
- 面接練習:質問例の提示、回答内容の整理と改善など
避けるべき利用方法
- 課題の丸投げ
→ レポートや宿題をすべてAIに書かせると、理解が深まらず学習効果が低下します。 - 不正確な情報の鵜呑み
→ AIが出す説明は必ず信頼できる資料や教員の確認を取りましょう。 - 面接対応の練習などをAIだけで済ませる
→ 実際のコミュニケーションは人との対話でしか身につきません。AIは補助的に使うべきです。 - 個人情報の入力
→ 自分や他人の氏名・病歴などの個人情報は、意図しない形で外部に送信・保存される可能性があり、プライバシー侵害のリスクがあるため、入力しないようにしましょう。 - 参考文献の偽造・不明確な引用
→ AIが生成した文献情報は実在しない場合があります。必ず自分で確認・引用ルールを守ること。
5. 学生の皆さんに望むこと
生成AIは「思考を代替する装置」ではなく、「思考を支援する道具」として用いるべきものです。「この利用方法は、自分の成長につながっているか」という問いを常に自らに投げかけてください。生成AIを使うことで考える時間を短縮するのではなく、より深く考えるための補助として活用する姿勢が望まれます。
本指針は、技術の進歩と社会情勢の変化に応じて継続的に見直しを行います。
最終更新日:2026.03.06


